ZUAN&ZOKEI by Makoto Kagoshima

vol.3 ペーパーアイテム Q1 紙のプロダクトをつくったきっかけは?

Q1 紙のプロダクトをつくったきっかけは?

ZUAN & ZOKEIのプロダクトの成り立ちや誕生秘話を、鹿児島睦とともにたどる Talk with Makoto Kagoshima。Vol.3は、ペーパーアイテムです。

biotope(以下・b):鹿児島さんの作品の魅力を、ハンドメイド作品とはまた違った形で楽しんでいただきたいと思ったのがきっかけでした。

鹿児島睦(以下・鹿):ハンドメイド作品は、僕がひとりで作るもので数に限界があります。個展に見に来ていただいても、手に入れられないお客様がいらっしゃったんです。

b:biotopeでは、学芸大学でショップを開いていた2008年から鹿児島さんの個展を開いていますが、鹿児島さんの人気は毎年どんどんあがっていって、外苑前のdoinelで展示をするようになってからは、お客様の行列ができるようになりました。

鹿:ありがたいです、ほんとに。でも嬉しい一方で、作品展ですからゆっくり鑑賞していただきたいという気持ちもありました。

b:整理券を配って、少しずつお店に入っていただくような工夫もしましたが、それでもゆっくり鑑賞しながら選ぶというのは、難しくなっていましたね。

pottery in powder
potteries in powder

b:個展の初日に、作品の多くがなくなってしまいました。嬉しいと思うと同時に、せっかく会場に来てくださったのに買えなかったお客様や、鹿児島さんの作品に興味を持ち始めたばかりの方にも、楽しんでもらえる展示会はできないだろうかと考えるようになりました。

鹿:biotopeから、ハンドメイド作品以外にも、見たり、手に入れたりできるものがある展示会をやってみませんか?という提案をいただきましたよね。

b:はい。実際には、アートディレクターの前田景さんを交えて考えていきました。前田さんは、学芸大学のbiotopeで開催した最初の個展の時から、鹿児島さんの展覧会のDMなどのアートディレクションをずっと担当してくれています。

前田景(以下・前): 最初の展示会のDMのことはとてもよく覚えています。作品のうしろに白い山が写っていますが、これは、小麦粉を使って表現しました。

鹿:そうそう。あれはとても綺麗で素敵でしたね。

:鹿児島さんが「陶芸は、粘土という生地をこねて成形して焼く。パンを作っているみたいな工程なんですよ」と言っていたというのを、biotopeから聞いたことがあって、僕には、それがすごく心に残っていました。

b:鹿児島さんの言葉にヒントを得て、展覧会のタイトルを「potteries in powder」にしました。それまでの鹿児島さんの作品はかわいらしい世界観が強かったんですが、biotopeで個展をしていただくにあたって、他の北欧のプロダクトとおなじ視点で紹介したいという気持ちがあったんです。

:色を使うというよりも、白を基調にしたイメージを作ってもらいたいという要望を、biotopeからもらいました。それで、パンの原料の小麦粉を使って表現しようとひらめいたんです。

鹿:そのひらめきが、さすがですよね。

b:biotopeで日本の作家のものを紹介するのは初めてでした。前田さんには、DMだけでなく、鹿児島さんを紹介するサイトのアートディレクターもお願いしました。

鹿:前田さんのあのときのお仕事は、とても印象に残っています。

b:他にも、鹿児島さんのアトリエの紹介「kagoshima makoto atelier」や料理家・たかはしよしこさんとコラボした「鹿児島食堂」にも、前田さんが関わってくれました。biotopeやdoinelの展示会のDMは、ずっと、前田さんにお任せしています。

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:鹿児島さんの作品が多くの人の共感を得ていくのを毎年見ていたので、ハンドメイド作品以外にも、見たり、手に入れたりできるものを展示販売していくという企画には、とても興味をもちました。

b:具体的には、鹿児島さんの描く「図案」にフォーカスするアイデアが浮かびましたね。

:いまでは、ZUAN&ZOKEIブランドにまで発展したZUAN(図案)という言葉を使うようになったのが、このときですね。

b:鹿児島さんの作品の魅力は、図案にあるんじゃないかと仮定して、うつわから図案だけを独立させたらどうなるか。それを紹介する展覧会をやってみようと。

:鹿児島さんは、この案を最初に聞いたとき、どう思いましたか?

鹿:描いている自分自身では絶対に思いつかない発想だったので、単純にすごいなあと思いましたよ。

:僕は、グラフィックデザイナーとして、紙でなにかを作りたいというのがありました。鹿児島さんのお皿から図案だけを独立させていくなら、ぜひ、ペーパーアイテムをつくりたいと思ったんです。

b:それで前田さんが、ポスターとポストカードをつくることを提案してくれたんですよね。

次回は、どんなふうに制作を進めたか教えてください。

ペーパーアイテムの写真

Talk with Makoto Kagoshima vol.3 ペーパーアイテム

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