ZUAN&ZOKEI by Makoto Kagoshima

vol.4 唐紙 Q2 どうしてこの図案になったの?

Q2 どうしてこの図案になったの?

ZUAN & ZOKEIのプロダクトの成り立ちや誕生秘話を、鹿児島睦とともにたどる Talk with Makoto Kagoshima。Vol.4は、唐紙です。

b:京都の唐紙職人、嘉戸浩さんとのコラボレーションでインテリアパネルを制作することが決まり、私たちからは「和のものでも、洋のものでもない図案」はどうかという提案をしたと思います。

鹿:そうですね。僕は、そのアイデアに賛成でした。

b:この図案は、どういった発想で生まれたんですか?

鹿:唐紙は中国から伝来し日本で発展しました。「唐から来た紙」という名前からしても、日本の技術と大陸の技術のハイブリッドだと感じていて、だから、あえて日本の伝統工芸というのは意識せずに、まっさらな状態から「唐紙ってなんだろう」と自分に問いかけてみました。その答えが、ここに図案としてでてきたという感覚があります。

b:具体的には、どこから描きはじめましたか?

鹿:まず西洋的な概念であるシンメトリーを意識しました。その中に東洋的なモチーフを配置したいと思いました。

b:大きいサイズの唐紙パネルは、東洋的なトラと西洋的なライオンが、対になっていますね。

鹿:そうなんです。

東洋的なトラと西洋的なライオンが対になっている図案のイメージ

b:トラとライオンをシンメトリーに置くという構図は、さすがだなあと思いました。

鹿:象徴的に配置できたような気がしますね。

b:小さいサイズの唐紙パネルの図案は、鹿児島さんならではの植物画です。

鹿:唐紙も唐草模様もシルクロードを経て日本にやってきたというところから、図案をイメージしました。小さいパネルの図案は、ザクロの木です。ザクロは、世界地図でいうとちょうど、東洋と西洋を結ぶシルクロードの真ん中の地域、ペルシャあたりの果実という説があります。

b:なるほど、そうなんですね。

鹿:そういう由来から、和でも洋でもない雰囲気を表現するのにいいモチーフではないかと思いました。

b:どちらもエキゾチックな雰囲気のある図案になりました。

鹿:「和でも、洋でもない図案」は、日本の唐紙に刷っていただくことで、どこのものでもない、独特な雰囲気に仕上がりましたね。

b:はい。どちらも鹿児島さんらしい図案ですが、唐紙に刷ることで、ハンドメイド作品ともまた違った、新しくて魅力的な作品になったと思います。

鹿:嘉戸さんが、この図案を、さまざまな色のパターンで唐紙に刷ってくださったのもよかったですね。

b:その色の使い方が、また新鮮でしたね。

ざくろの唐紙のイメージ

鹿:伝統工芸の唐紙を、現代のインテリアに取り入れてもらえるような提案ができたでしょうか。

b:嘉戸さんと鹿児島さん、お二人のお力のおかげでいい提案ができたと思います。鹿児島さんが自由な発想で描く図案が、職人さんの創作意欲を掻き立てるところもあると思いますし、その反対もありますよね。

鹿:そうですね。嘉戸さんのお仕事を拝見して、それに応えられるように、僕も頑張らなくてはと思いました。

b:実際の作業としては、鹿児島さんが考えた図案が、嘉戸さん経由で、まずは、京都の彫り師さんのもとに送られ、版木となるんですよね。

鹿:はい。できあがった版木に雲母や胡粉をのせ、その上に胡粉で染めた和紙を置き、嘉戸さんが、一枚一枚、手で刷っていきます。

b:手で刷るので、印刷とは、色の乗り方が全然違いますね。

鹿:光のあたり方で図案の見えかたが変わる、本当に綺麗な手仕事です。

b:ZUAN & ZOKEIの伝統工芸シリーズでは、日本の工芸の伝統を敬いながら、その枠にとらわれない発想で、さまざまな世代や海外の人にも届くプロダクトをつくっていきたいと思っています。

次回は、嘉戸さんと鹿児島さんの間でどんなやりとりがあったか教えて下さい。

鹿児島睦さんが会話しているところのイメージ

Talk with Makoto Kagoshima vol.4 唐紙

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