ZUAN&ZOKEI by Makoto Kagoshima

vol.7 てぬぐい Q1 どうしてこの図案になったの?

Q1 どうしてこの図案になったの?

ZUAN & ZOKEIのプロダクトの成り立ちや誕生秘話を、鹿児島睦とともにたどる Talk with Makoto Kagoshima。Vol.7は、てぬぐいです。

biotope(以下・b):2015年の「鹿児島睦の図案展」にあたり、伝統工芸シリーズとして「かまわぬ」さんとコラボレートさせていただきました。

鹿児島睦(以下・鹿):伝統工芸シリーズの第三弾ですね。

b:てぬぐいといっても、鹿児島さんに図案を考えていただくならば、やはりインテリアとしても楽しめるものがいいと思いました。タペストリーというか、天地があって飾れるものにしたいと、鹿児島さんにお願いしたと思います。

鹿:そうでしたね。僕の自宅に参考になりそうなタペストリーがあったので、biotopeのみなさんにお見せしたりしながら、やり取りをしました。そのタペストリーは、絵柄の中に一連のストーリーがあるようなものでした。

b:てぬぐいは、海外の人にも人気なので、タペストリーを参考にすると面白い図案ができて、より興味を持ってくれる人がいるのではないかと考えました。

鹿:そううかがったので、あえて、日本のいわゆるてぬぐいというのは意識しないようにしました。

へびの図案の写真

b:でも今回は、図案を生み出すのに、いつもよりすこし時間がかかっていらしたような気がしましたが、どうですか?

鹿:そうだったかもしれません。面白い図案にしようとしすぎていたような気がします。例えば、この蛇の図案は、当初は、画面の中にもっと凝ったかんじで配置していたんです。画面全体を使って、蛇が絡み合っているような案でした。でも、その構成だとあんまり面白くなくて。

b:発想を変えたんですか?

鹿:はい。単純に、てぬぐいの面積を、2、3、4、5で割っていくという考え方にしたんです。てぬぐいをふたつ折りにしたときに、見ためにもよい図案とはどんなものだろうと、あるとき、ふと考えたのがきっかけだったと思います。

b:鹿児島さんは、フィンランドのテキスタイルメーカー、Lapuan Kankuritとコラボレートして、ブランケットやキッチンタオルの図案も手がけています。ファブリックの図案というとこで、共通する部分などあったのでしょうか。

鹿:Lapuan Kankuritのキッチンクロスの図案を考えたときも、実際に使うときに図案がどう見えるかというのは、考えましたね。二つ折りにしたときにどう見えるかとか、吊るしたときにはどうか、とかですね。ブランケットは、ほぼ実寸で考えて、まわりを花で囲んでから、内側を描いていったと思います。

b:その考え方で、てぬぐいを折ったときの見え方まで想定していったんですね。

鹿:そうですね。使うときに絵柄がどうでるかというのを考えることは、大事なことだと思っています。

b:てぬぐいの面積を、2、3、4、5で割っていくという案になってから、図案ができあがるまでは、そんなに時間がかからなかったような気がします。

鹿:そうですね。描くスペースが決まったので、あとは、どんな絵にするかを考えるだけでした。

てぬぐいが4枚並んでいる写真

b:2、3、4、5と動物の数が増えていくというのは、いいアイデアでしたね。展示会で連続して壁に飾ってみると、その構成がよくわかり、より面白く感じられました。

鹿:最初の2は、すこし考えたかもしれません。てぬぐいは、2つ折りにすると正方形に近い形になりますよね。実は、正方形は、動物を描くには、すこしやりにくい形です。蛇みたいに、動きがあるほうが面白いかなと思いましたね。

b:3の図案は、犬です。

鹿:3匹すべて、おなじ犬ではつまらないと思ったので、最初に大きい犬を描いて、次に小さい犬を描いて、最後に、その間に横向きの犬を配置しました。

b:4は、鳥です。

鹿:4等分というのは、折ったときの大きさもよく、描きやすかったですね。

b:5は、お皿の図案としても人気の魚です。

鹿:均等に5で割って描くと図案として面白くなかったので、魚一匹だけは小さく描きました。

b:陶芸作品に描くというのも、お皿というスペースの制約の中で描く作業ですよね。陶器とてぬぐいで、描くときの違いはありましたか?

鹿:考え方はおなじですね。ただ、新しいことをやろうとするときに、僕は、ちょっと凝り過ぎてしまうことがあって。そんなときは、よく奥さんに「いつものように、お皿に描くようにやればいいのよ」と言われるんです。毎回そう言われて「そうか、そうだよな」と気持ちを入れ替える。毎回、そうなるんです、笑。

次回は、かまわぬさんとの製作について教えて下さい。

鹿児島さんがてぬぐいについて話している写真

Talk with Makoto Kagoshima vol.7 てぬぐい

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