ZUAN&ZOKEI by Makoto Kagoshima

vol.7 てぬぐい Q2 「かまわぬ」さんとどんなやり取りをしたの?

Q2 「かまわぬ」さんとどんなやり取りをしたの?

ZUAN & ZOKEIのプロダクトの成り立ちや誕生秘話を、鹿児島睦とともにたどる Talk with Makoto Kagoshima。Vol.7は、てぬぐいです。

biotope(以下・b):「かまわぬ」さんとのコラボレーションでは、まず、鹿児島さんが図案を描き、熟練の型紙職人さんが型紙におこします。それをもとに注染(ちゅうせん)という染めの技法で、てぬぐいがつくられていきました。

鹿児島睦(以下・鹿):これが、てぬぐいの原画です。僕は、プロダクトのために図案を描くときには、できるだけ実寸に近い大きさで描くようにしています。てぬぐいの図案は、実際の2分の1の大きさで描いていきました。

b:何を使って描いているんですか?

鹿:白い紙にえんぴつで下描きをして、カラーインクで塗っていきました。

b:切り絵のようなかんじにも見えますね。

切り絵っぽい原画の写真

鹿:そうなんです。実はそれを狙っていました。

b:そうみえるのには、なにか理由があるんですか?

鹿:はい。切り絵のようなかんじに見えるように、下書きの線の内側(つまり動物の体の部分)ではなく、線の外側(背景の部分)を塗りつぶす方法をとっています。

b:それは、なぜですか?

鹿:なんというか、いい意味でのハプニングが起こりやすいというか。下書きの線の外側を縁取るかんじで筆を動かすと、筆の線が自然とカクカクしていって、面白いラインになったんです。

b:そのカクカクした線が、切り絵のような印象を与えているんですね。

鹿:そうですね。綺麗すぎない線というんでしょうか。「これでいいの?」とか「お、面白い」というような線をあえて出すように、心がけました。つじつまを合わせないでやっていくほうが、面白いことが起こることがあるので。

b:その狙いが、的中しましたね。

鹿:実際に、切り紙で図案をつくって、それを構成していくことも考えたんですよ。動物や植物の図案をたくさん切って用意しておいて、てぬぐいの画面の中に置きながら構成するのも楽しいのではないかと。ただ、ちょっと時間が足りなくて断念しました。

b :職人さんは、カクカクした線も綺麗に再現してくれましたよね。

鹿:そうなんです。すごいですよね。僕は、お話を伺うまでは、てぬぐいの版は、図案をデータで入稿してつくるものだと思っていたんですけど、実際には、いまでも職人さんが手作業で型紙を切っていくんです。

b:それも、図案の再現性がすごく高いですよね。

鹿:素晴らしいお仕事だと思います。

てぬぐいの寄りの写真

b:今回は、てぬぐいのふちに「MAKOTO KAGOSHIMA 2015 ZUAN&ZOKEI」という文字も染めてもらいました。

鹿:僕が手書きで書いた文字を、型紙の職人さんが切り出して型紙にしてくれました。

b:サインの代わりに素朴な手書き文字が入って、いいかんじになりました。

鹿:図案に関していえば、1がなくていいのだろうかとも思いましたが……。1は、いつかなにかに使いたいと思っているんです。

b:そうなんですね、楽しみです。でも今回のてぬぐいは、あえて2からはじまったのもよかったと思います。

鹿:このパッケージもとてもいいですよね。ZUAN&ZOKEIのパッケージデザインも、すべて、アートディレクターの前田景さんがしてくださっています。

次回は、色をどう決めていったのかを聞かせてください。

原画と鹿児島さんの写真

Talk with Makoto Kagoshima vol.7 てぬぐい

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